題名の薬剤はご存じだろうか---?
簡単に言うと、「禁煙ガム」ニコレットと同様にニコチンを身体に供給する貼り薬のことだ。
煙草を吸わない自分には全く理解できない行為・喫煙だが、吸いたくて吸っているのだから無理して止めることもないと思う今日この頃・・・Sinnです(笑
物欲にまみれていない真っ当な薬剤師・
gadriniumさんの記事をみて、ネタが一個あったのでUPしてみることに・・・
ちよっと説明だが・・・
TVニュースや新聞で騒いでいるように、今月よりこのニコチンパッチ剤が
条件付きで保険適応されることになった。
その条件というのは、「ニコチン依存症管理の算定」ができる病院ということなんだが、これがかなり厄介なシロモノ。
つまるところ、患者側のこと(ニコチン中毒の度合いや依存度など)ではなく、医療(病院・医院)側のことである。
「ニコチン依存症管理の算定」をするためには、その
医療施設館内禁煙(敷地内?)でなければならないとか、禁煙プログラムについて
指導できる医師がいるとか、
そのための機器がないといけないとか・・・かなり面倒なことで小さな個人医院では対応できないところも少なくない。
そしてニコチンパッチを院外処方する場合、処方箋に「ニコチン依存症管理料の算定に伴う処方」と記載しないといけない・・・
以上、軽く説明(笑
で、なにがあったかというとだが・・・
患者A : これ、頼むな~ 保険効くんだろ?
(と、処方箋を渡される。当然の如く「ニコチン依存症管理の算定」の記載はない)
Sinn : ん?ニコチネルですか・・・でも、あの病院は保険外だったと思うんですけど?
それにこの処方箋だったら、自由診療になっちゃうんですけど。
へ?ほんでも先生に「保険効くようになったんよな?」って言ったら出してくれたんやけど・・・
ん~、ちょっとこれは・・・とりあえず病院に聞いてみますから、お待ちいただけます?
--- 病院へTEL ---
・・・というわけで先生、そちらはニコチン依存管理算定はしておられます??
Dr.B : いや~、そんなん知らんかった~。やってないわ(笑
取り消しといて!
もしくは自由診療枠でよろしくね!
・・・
まあそんなこったろうと思ったが・・・
○○さん、やっぱり、これ10割負担になっちゃうみたいです。
えー、10割言うたら一万円超えるんか・・・ほな、やめとくわ(笑
とまぁ、こんな具合だったのだが。
病院もいい加減だが、患者もいい加減。
「保険も効くようになったし、ちょっと禁煙してみるか~」くらいの意気込みでは絶対に禁煙なんかできないだろう。
皆が皆そうではないだろうが、大半こんな状態の患者に保険診療が適応になり、社会保険負担が増えていくのはヤブサカでない。ハッキリ言って、無駄に等しい診療だと思う。
保険診療して管理を行うことで禁煙させるより、煙草を一箱500~1000円くらいに値上げしてしまうほうがずっと禁煙率はアップすると思うのだが。
たばこ税を取れなくなるのが辛いのか、JTに天下りできなくなるのが嫌なのか・・・国のやることはいつもこの程度。
懇意のDr.は「自分が吸いまくってるのに、禁煙なんぞ勧めれんわ」と笑っていた。
コレくらいの先生のほうが、かえって信頼できるというもんだ(笑